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鎌倉在住の写真家が紹介する湘南鎌倉の写真とイラストのページ
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 北京の町並みと言うと、大きな通りに面したビルは東京都心のビルと引けを取らないくらいに近代的な高層ビルで、東京の景色とあまり変わらない感じです。 これはテレビや雑誌などでもよく紹介されている景色ですが、一方で、昨年の北京オリンピックにあわせて街の再開発が進められたと言う話も聞いており、 まだ開発が進んでいない街並みが残っていたら、それを見たいと思っていました。
そんなわけでアフター5や朝のホテルからオフィスまでの通勤時にできるだけ歩いてみました。 日本の偽装建築で強度不足の建物なんて比ではない、普通のレンガ積みの家があちこち、メイン通りから一本入った裏通りにびっしりと並んで建っていました。 地震が来たらひとたまりもないでしょうが、味気ない西洋近代建築に比べて、人間の生活臭さがプンプン漂うこの景色が私にはたまりません。

家の前でくりひろげられている将棋に見入る人々
重たい荷物をリヤカーで運ぶ人々
駄菓子屋のような店先で買い食いしている人々

今の日本ではなかなかもう見られない景色が目の前に広がっています。全てが新鮮で、そして懐かしい景色です。
国民一人当たりのGDPは日本よりもまだまだ低い中国ですが、「人」「物」「金」が揃っている国。 これから何十年かすると、これらの景色も消え去って、近代的なビルがあちこちに建つようになるのでしょう。 人間臭さとともに、この国がもつポテンシャルのすごさを街を歩いて感じました。